ボクらを熱狂の渦に巻いた「FUJI ROCK FESTIVAL ’16」の閉幕から早くも1ヶ月。正直いまさら感もありますが、今思い出してもやっぱりフジロックは凄かった。日本最大級の夏フェスということで、本誌的には毎年スナップの取材をメインに訪れていますが、今回は少し視点を変えてレポートしたいと思います。
Photo/Kenji Fujimaki Report & Text/GO OUT
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シューズ着用率ナンバーワンはKEEN!?(編集部目測)
スナップ取材をしていると、人ばかり見ていることになります。正直、見すぎて人酔いするほど(笑)。今年の流行はなんだろう、あのリュック持っている人多いな、とか主にファッション目線で人物観察をしながら会場をひた歩いています。
そんななか、今年もっとも多く目についたのは、KEEN(キーン)のシューズ。サンダルしかり、トレッキングブーツしかり、とにかく黄色いロゴが目に入ってきます。ちなみに、スナップ取材させてもらったファッションピープル26人中、9人がキーンという高い着用率でした(フジロックスナップはコチラ)。
イベントにもよるけれど、特にフジロックのようなトレッキング要素が強い山中の会場となると、トゥガード(つま先のプロテクター)が付いているキーンのシューズが活躍する場は多いのは確か。現に、いわゆるオープントゥタイプのスポーツサンダルを履いていた取材陣のひとりは、つま先が傷だらけになっていました(ライブの最前列でハシャいだせいですが)。そういう面でも、会場に合わせた足元選びというのは重要になってきます。
ふと周囲に目をやると、GREEN STAGE(メインステージ)から少し奥に行ったあたりに、キーンのブースを発見しました。なるほど。シューズの無料レンタルを実施中とのことで、長い列ができています。聞くと、当日受付で1日1足レンタルでき、夜19時までに返却するシステム。トータル300足以上用意されており、はじめは種類もサイズも豊富に揃っていたが、人気すぎて時間帯によっては在庫切れになってしまうほど。スタッフたちは、返却されたシューズを毎日手洗いし、翌日のレンタルに備えていたそうです。開催3日間で述べ1000人近い参加者が、キーンをレンタルして履いたことになります。
フジロック的進化と、参加スタイルの多様化。
ハナシは変わって、今年はICチップが埋め込まれたリストバンドによる自動入場システムに変更されていたり、多くの飲食ブースで電子マネーが使用可能になっていたり(会場外にはATMや電子マネーチャージャーがあった)、中学生以下の入場が無料(保護者同伴)になっていたり、外国人やファミリーの参加者が増加傾向にあるためか、いつもとちょっと違う最先端なフェスの姿がありました。
これまではステージをつなぐ導線の各所で目視のリストバンドチェックがあったのですが、それも全くナシ(ちょっと淋しい気も……)。SUICAなどにチャージしておけば、飲食ブースで長時間並ぶ必要もなくなりました。もしかして、ジップロックに現金を入れて持ち歩くこともなくなってしまうのか……。それはともかく、こういった時代の流れに合わせた変化(進化)を目の当たりにして、フジロックはやっぱり日本を代表するフェスなんだなと感じました。