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GO OUT でおなじみのアクタガワ氏がキャンプで実着。
時代は確実にハイテク化がすすみ、あらゆるデバイスに電子頭脳、すなわちコンピュータが搭載されるようになってきた。スマートフォンの次はスマートウオッチ。超小型のCPUを搭載し、スマートフォンとの連携で様々な情報処理を行ってくれるスマートウオッチは、アウトドアでも強い味方になってくれる。
カシオのプロトレックシリーズでラインナップされるWSD-F20もまた、プロトレックスマートという名で展開されるアウトドア向けのスマートウオッチ。OSにはアンドロイドウェア2.0を採用し、アンドロイド4.3以上搭載のスマートフォンや、iOS9以上搭載のiPhoneと連携することができる。
使い込むほどに、自分だけの一本に。
“ウオッチ”という名前が付いているとはいえ、これは腕に付けられる小型のコンピュータにほかならない。
従来のアウトドアウオッチが備えていた機能、すなわち時刻表示やアラームに加え、コンパスや高度計、気圧計といった機能はもちろん完備しているが、さらにスマートフォンの通信機能やアプリを利用することにより、電話やメール、カレンダーを補助するインターフェイスとして利用できたり、グーグルマップを利用して地図を表示し自分の居場所を音声とともにメモリーするといったこともできる。
もちろんGPSやモーションセンサーも搭載しているので、ナビや歩数計としても使えるのだ。さらに様々なアプリをインストールしてカスタマイズすることができるので、スマートフォンと同様、使い込むほどに自分だけの一本となっていくことだろう。
アウトドアに特化したタフ性能。
僕自身、従来からほかのメーカーのスマートウオッチを使用してきたが、それをアウトドアで使うには色々と不満があった。しかしそこはさすがプロトレック、見事なまでにアウトドア向けの仕様を備えている。まず最初に挙げられるのが、5気圧相当の防水機能を備えていること。
このスペックだと水の中で泳ぐような時には心もとないが、雨に打たれたりする分にはまったく心配ないだろう。そして耐衝撃性や使用可能温度については、MILスペックをクリアするほどの性能を備えているのだとか。つまりアウトドアで一番重要になるタフさにおいてもお墨付きである。
類まれなユーザビリティとファッション性。
また文字盤の液晶パネルは2層構造になっており、カラー液晶をオフにして従来型のモノクロ時計表示にすることもできるので、大幅な節電が可能(カラー液晶のON、OFFなどは自在に設定できる)。
使用時間が長引きバッテリーがドロップした場合でも、モノクロ液晶だけは表示されるので、最低限の時計としての機能は保たれるのだが、これには本当に感心してしまった。バッテリー終了と同時に何も表示されなくなるスマートウオッチとは、比べものにならないくらいの安心感があると言えるだろう。
320×300ドットという高い解像度の美しいカラーディスプレイを備えるだけに、このWSD-F20はプロトレックシリーズの中でもかなり大きなフェイスを持っている。
しかしその大きさとカシオらしくいかにも丈夫そうなケースデザインは存在感抜群。それでいてまったく邪魔にならない快適な装着感は、時計メーカーとしての長い経験が成せる技なのだろう。
ファッション小物としても十分に魅力的なスマートウオッチだ。
Report & Text/Takatoshi Akutagawa Photo/Fumihiko Ikemoto
(問)カシオ計算機 お客様相談室 tel: 03-5334-4957 wsd.casio.com/jp/ja/wsd-f20/playoutside/
アクタガワ タカトシ
GO OUTでもお馴染みのエディター/クリエイティブディレクター。アウトドア(特にギア)やファッションに精通し、雑誌の企画や編集、スタイリング、さらにはブランドのディレクションまで幅広くこなす。