海鮮、湯の町を堪能。小田原&湯河原あたりを気ままにドライブデート。【ワンデイドライブ #11】 

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海鮮、湯の町を堪能。小田原&湯河原あたりを気ままにドライブデート。【ワンデイドライブ #11】 

電車なんかと違って、クルマで行く旅は風の吹くまま気の向くまま、どこにだって行ける。行き先は、思い立ったらパッと行けて、パッと帰ってこられるくらいの場所がいい。

11回目を数える今回は、「ナンガ」の米澤さんと「ゴースローキャラバン」の美歩さんという外遊び夫妻とドライブデート。ドライブする時間があったらキャンプに行っちゃうという2人を誘い、ある3連休の最終日に、小田原〜湯河原で、食べて買って遊ぶ!

過去のワンデイドライブ記事はこちらから。

Table Of Contents : 目次

アメリカからやってきた、左ハンドルのでかいやつ。

米澤創さん&美歩さん
「ナンガ」と「ゴースローキャラバン」に、それぞれ10年以上勤務する2人。仕事はもとより、プライベートでもキャンプ三昧の日々を送る。米澤さんは、陸上の短距離競技でインターハイ出場の経歴を持つ元アスリート。
Instagram:@okomekun.nanga@okomechan_gsc

2人の愛車であるシボレー「アストロ」。さすがはアメ車、やっぱりでかい。待ち合わせは駒沢公園。

さて、米澤さんが東京にやってきたのは5年前。それまでは滋賀にある「ナンガ」の本社に勤めていてクルマは必須だった。当時乗っていたのは、左ハンドルのフルサイズピックアップトラック、トヨタの「タンドラ」。

「そのときからキャンプやクライミング、冬はスノーボードとアウトドア三昧だったんです。なので、荷物を雑に載せられるクルマがよくて『タンドラ』を」

その後、東京異動となり都心へ引っ越し。ただ家の周りは道が狭く「タンドラ」でその道を行くのは至難の技で、なくなく手放すことに。

そこからの数年間は、社用車であるシェビーバンに乗りながらお茶を濁していたのだけど、ついに社用車も乗れなくなり、再びマイカーの購入を決意。選んだのが2001年式、左ハンドルのシボレー「アストロ」で先日納車されたばかり。美歩さんは言う。

「私も乗りたいから、条件はいくつか提示しました。まずエアコンが動くこと。あと2列目に荷物を気兼ねなく置きたかったからワンボックスがよかったんです。で、買ったのがこれ。左ハンドルなんて運転したことがないし、幅も広いし、いまのところ、全然運転できてないです(笑)」

ただ、その見た目は美歩さんも気に入っているところ。

で、デカいにはわけがある。実は、このクルマはキャンピングカー登録だ。後部座席には組み立て式の純正ベッドがついていて(組み立て方がわからず、いまだ未使用)、水回りをつけようと思えばつけられる。暇さえあればキャンプへ行く2人にとっては最高の1台。

「いまのところ、都内の狭い道に苦労する以外は快適です。ルックスもいいし、四駆で走破性も高いし、車内も広々しているし。街でほかの人が乗っているのも見かけないから、すぐに自分のクルマだとわかりますしね」

そんなビッグカーを運転して向かうのは、神奈川県の小田原&湯河原。3連休の最終日だから、帰りの渋滞は不可避です!

肉厚でフレッシュなお刺身ランチ。

運転役は米澤さん。都内から東名高速道路に乗ると、常に一番左の車線を走っている。

「左ハンドルだからなのか、このクルマに乗ってから左を走っちゃうんですよ。渋滞のときはとくに、追い越し車線よりも進みがいい」

それにアメ車って、のんびり進むのがとにかく似合う。しかも顔がイカついから煽られる心配もない。車内は広くてシートの座り心地も最高だしね。

運転してから2時間弱。時刻は11:00。混雑する前にまずは腹ごしらえということで、やってきたのは「漁港の駅 TOTOCO小田原」。

漁港の駅 TOTOCO小田原
住所:神奈川県小田原市早川1番地28
電話:0465-20-6336
HP:www.totoco-odawara.com/

魚のテーマパークを謳うここは、1階がショップになっていて、2階と3階がレストラン。そこでは漁港から直送される新鮮な魚が、驚きの価格でいただける。さすがの連休ですでに行列だったけれど、待つこと約10分。おいしそうな刺身がやってきた!

「肉厚だし量もすごいですね。魚が大好きだから、これが食べられるだけで来てよかったです」

美歩さんの言葉は大袈裟ではなく、都内ではなかなかありつけないクオリティの魚たち。エビフライなんかも見たこともないほど大ぶりだし、アジフライも美味だった。「観光スポットっぽくて期待はしていなかったけど、完全に覆されました!」と続ける。

刺身といえば、北海道だったり、北陸だったりを想像するけど、もっと近くにだって、うまい魚はあるんです。

1階のショップは、干物だったりかまぼこだったり、海の幸で溢れている。お土産を探すのにも最適な場所。2人が大好きなクラフトビールをお土産に買ったら、次なる目的地へ。


日本で唯一。カフェも併設するあの直営店。

2人が揃って使っている「ルートコー」のキーホルダー。これ、本当に使いやすいです、ウィーンと鍵を伸ばすことができるから。そんな大人気ブランドの唯一の直営店が、小田原にある。

狭い道や急坂を抜けた先に「この先は行き止まり」の看板にぶち当たる。ここで不安になる人も多いらしいけど、そこを我慢して進んだら「ルートコー」のショップがおでまし。

ROOT CO. STORE & CAFE
住所:神奈川県足柄下郡箱根町湯本192−3
電話:0460-83-9471
HP:root-co.net/

カフェスペースを併設したショップには、前述したマグリールをはじめ、コラボレーションアイテムも多数揃っている。「ナンガ」とのコラボウエアとかね。

「ずっと来てみたかったんですけど、なかなか距離があって来れてなかったんです。こんなに広いとは思わなかった。周りも静かで、かなりリラックスできますね」

テラス席の目の前には巨大な庭が併設されていて、この日は「鎌倉天幕」のテントが展示されていた。定期的にポップアップやワークショップなども開催されているそう。気になる方はウェブサイトをチェックしてみて。

十分リサーチを済ませたら、もう少しだけ神奈川の奥のほうへ。

運転と散歩で疲れた足を湯で癒す。

時刻はすでに14:00。上りの車線はすでに渋滞がはじまっている。それを横目に見ながら、帰りの恐怖を感じつつ、こちらはスムーズにどんどん下っていく。

誰かが言った「変な優越感がありますね」

本当にその通りで、みんなが働いている間に休んでいる、あの感覚に似ている。

そんなこんなで到着した神奈川のクラシックである湯河原。古くから温泉街として栄えた街は、優れた泉質でいまもなお全国から観光客がやってくる。箱根のほうが、たしかに知名度は高いけれど、こっちはこっちで、風情があって味わい深い。やってきたのは、広大な敷地を有する万葉公園。

万葉公園
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上704
HP:www.yugawara.or.jp/sightseeing/722

園内は自然に溢れ、遊歩道も整備されている。

2人は休みの日になると、目的もなく5キロほど散歩をするのが日課だ。プライベートでキャンプへ行ったとしても、そのルーティンは崩さず、とにかく歩く。

「歩くのは2人とも大好きで、いつも家の近所の河川敷を歩いています。そんなウォーカーであるボクらにとって、ここは最高のスポットですね。緑があって川が流れて、ずっと歩いていられますね」

ここ万葉公園には、遊歩道のほかにもカフェやホテルなどさまざまな施設が点在しているのだけど、そのひとつが大人気の足湯。

運転と散歩で疲れた足を癒してくれるし、なにより着替えることなく、サッと温泉を体感できるのがいい。やわらかな太陽の光と秋の風も心地いい。

ぶらり湯河原駅で、旅の締め。

万葉公園から移動し、最後は湯河原駅をぶらり。

温泉街は表面だけを見ると観光地だけど、その裏側にはたしかに住人たちの生活があって、彼らの生活をのぞくことも旅の楽しみのひとつ。

湯河原は通りを一本入るだけで、まったく街の表情が異なる。飾らない飲食店があったり、お菓子屋さんがあったりして、歩いているだけで楽しくなってくる。

ちぼりスイーツファクトリー
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町土肥1丁目15−4
電話:0465-63-0404
HP:www.tivoli-factory.com/

駅から徒歩5分ほどの場所にある「ちぼり」は、県内外に4店舗を構えるお菓子屋さんで、ここ湯河原が本店。神奈川産の素材にこだわったスイーツがショーケースに並んでいる。

湘南ゴールドを原料に使ったジェラートを食べていると、帰る時間が迫ってきた。

キャンプが一番だけど、ワンデイドライブも悪くない。

時刻は16:00。Googleマップで帰路を調べるとキレイに真っ赤になっている。その前に、左ハンドルの関門である駐車券問題もクリアして家路を急ぐ。

渋滞あるあるで、Googleマップは道順をどんどん更新していく。それに振り回されながら、都内に到着したのは20:00。普段なら2時間のところ、倍の時間を要した。

「いつも5時間くらい平気で運転するので、これくらいだったら全然平気ですよ」と米澤さん。やっぱりアウトドア業界に身を置く人たちは、本当にたくましい(運転ありがとうございました!)

冒頭にも伝えたけれど、2人は時間ができたらキャンプへ行くという生粋のアウトドア人。だからワンデイドライブの経験は、今回が初めてと言っていいくらい。体験してみて、いかがでしたか?

「小田原も湯河原もキャンプ場への通り道だから、いつもは通り過ぎるだけでちゃんと観光したこともありませんでした。だから新鮮だったし、こんなにも楽しめる場所があるんだなと思って。しっかり旅行気分も味わえたし、ワンデイドライブ楽しいかもです。ただキャンプのほうがやっぱり好きです(笑)」(米澤さん)

「私もキャンプのほうが好きですが(笑)、たまにはこんな日があってもいいですよね。おいしいものも食べれたし、行きたいところへ行けたし大満足でした」

たとえば、一泊二日の旅行となるとまとまった時間が必要だし、ホテルも予約しなきゃだし、リサーチも入念にしなければいけない。だけどワンデイドライブなら、短時間で、事前の準備なしで、旅行気分が存分に味わえる。本当に、楽しいんだから。

Photo/Shouta Kikuchi

Keisuke_Kimura
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