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映えるメロンソーダを飲んで、地酒を買って。
お腹も満たされ向かった先は、景子さんがどうしても行きたかったカフェ。テーマにはそぐわないのだけど、仕事の一環とあれば仕方ない。
というのも、圭史さんと景子さんはいま「東京ソーダ研究所」という屋号で、オリジナルのメロンクリームソーダを開発し、イベントやポップアップで提供している。北海道産の赤肉メロンをシロップにしたそれは、すっきりとした甘さが特徴で、大人もグビグビいける。
そんなこんなで到着した「The MINT MOTEL」。米軍基地を眺めながら、後学のためにメロンクリームソーダでブレイクタイム。
次も、景子さんたっての希望で、福生にある酒造「石川酒造」へ。
ここも歴史は古く、始まりは1863年。明治時代よりもさらに前。「多満自慢」をはじめ、人気の銘柄を数多く作っていてファンも多い。歴史ある酒蔵内は、散策するだけでも楽しい。
景子さんはかなりの酒豪で、こよなくお酒を愛している。飲むと、長い。不定期でスナック「ケイコとトシコ」のママとして働いているので、会いたい方はぜひ足を運んでみて。
敷地内にはショップが併設されていて、そこでは「石川酒造」で作られている日本酒やクラフトビールなどを購入することができる。この日は日本酒2本と、特製の塩麹を手に入れた。
ふわふわのかき氷で、体ヒンヤリ。
福生や多摩周辺は、文化だけでなく自然も豊か。少しクルマを走らせただけで、簡単に緑のなかへとアクセスできる。
川が流れ、木が茂り、夕涼みスポットがいくらでもあるのだ。川はひんやりしていて、気持ちがいい。BBQスポットもたくさんある。
とはいえ、体の外から冷そうにも限界があるということで、次は内側から冷やしていこう。最後に訪れたのは、多摩地区にあるかき氷の名店「久森」。
お店ができたのは2014年、建物ができたのは嘉永5年(1852年)とかなり古い。
ここで作られるかき氷を目当てに、夏は毎日のように長蛇の列ができる。14:00には受付をストップすることも少なくないので、訪れる際はお早めに。
いわずもがな、かき氷はフワフワだ。シロップも絶品で、原材料の多くは地元で作られたものを使っている。抹茶は濃厚で、金柑は酸味と甘味のバランスがいい。いちごもフレッシュ。
店主いわく、訪れる時期のおすすめはゴールデンウィーク前後。かき氷の時期としてはまだ早いけれど、その時期はシロップの種類が豊富なのだとか。
かき氷が提供される時期は、だいたい3月から9月まで。八ヶ岳の天然氷を使っているため、氷の在庫状況によって提供期間は前後する。その時期以外には、自家製のお汁粉だったりソフトクリームをいただける。これらも材料に徹底的にこだわり、これまた絶品。
裏側にこそ、真価があったりするのかも。
食べ終わった頃、2人は寒いくらいにヒエヒエに。暑気払いもできたところで、約6時間のドライブデートも終了のとき。
「ぼくらって、目的地も決めずにドライブすることも多いんです。最初のポイントだけ決めて、そのあとは行き当たりバッタリでね。今回も、途中どこ行こうかって目的地を探していたけど、そんな時間も好きなんです。今日は楽しい旅でした。それにしてもパチンコは懐かしかったな〜」(圭史さん)
どの街にも、表があって裏がある。
飾られた表面だけ眺めていては、その街の本当の魅力を知ることはできない。裏面にこそ、真価が眠っているのかも。そんなことを感じた、残暑のドライブデートでした。
Photo / Shouta Kikuchi