クライマーの聖地で、掘り出しモノを探すツアー。【甲斐さんぽ 〜東京名店巡り〜】

作成
クライマーの聖地で、掘り出しモノを探すツアー。【甲斐さんぽ 〜東京名店巡り〜】

アウトドアマスター牛田さんと一緒に、同窓会的なショップ巡り?

GO OUT本誌でもお馴染み、バンブーシュートの甲斐さんが、毎回、様々なファッション業界人のゲストと共に、東京の名店を巡るショップツアー連載「甲斐さんぽ」。

第7回目のゲストは、アウトドア業界の重鎮として知られる牛田浩一さんが登場。甲斐さんとは20年来の付き合いで、「数少ない親友と呼べる存在の1人」と言うほど繋がりも深い。

左/甲斐一彦BAMBOO SHOOTSディレクター)バンブーシュートのディレクターとして活躍中。 右/牛田浩一(B.O.W代表)アウトドア専門のアタッシュドプレスをメインに、撮影やイベントにも対応する“アウトドアの何でも屋”。著書に『キャンプ雑学大全』があり。

そんな2人が集合したのは、昼過ぎのJR目白駅。どうやら今回の散歩で訪れるショップは、2人にとって、いろんな意味で馴染みがあるスポットだとか。

牛田「甲斐くん、久しぶり!!」

甲斐「昔はよく遊んでたけどね(笑) ってことで、ウッシー、今日はよろしくね。1軒目はカラファテだけど、懐かしいでしょ?」

牛田「たぶん、オレは行くの20年ぶりくらいかも(笑) 目白駅に降りたのもかなり久しぶりだもん」

甲斐「オレたちの世代は、10代の頃からお世話になっている老舗だよね」

牛田「当時のアウトドア好きは、みんな通っていたはず。いろいろと勉強させてもらったよ」

甲斐「今日もそんな感じで、行きたいなと(笑)」

今回は豊島区にある2ショップを訪問するが、最寄駅はそれぞれJR目白駅と西武池袋線の東長崎駅。3kmほど離れているが、電車で移動する場合は池袋を経由することになる。もちろん徒歩でハシゴするのもあり。

Table Of Contents : 目次

【SHOP 1】Calafate(カラファテ)

東京都新宿区下落合3-2-12 B1F  tel:03-3952-7117 open:11:00〜20:00(平日)、10:00〜19:00(土)、10:00〜18:00(日・祝)火曜定休 calafate.co.jp/

2人が盛り上がっている最初の目的地が、目白駅から徒歩5分の位置にあるショップ「カラファテ」。

日本初のクライミング&バックカントリースキーの専門店として98年にオープンした老舗アウトドアショップで、同ビルには3日違いでオープンしたパタゴニアの国内1号店もある。90年代から現在まで続く、アウトドアフリークの聖地として知られている。

ということで久しぶりに聖地巡礼をする2人。他のショップではあまり見かけることがないクライミング用のギアなどを手に取りながら、店内をじっくりとチェックしていく。

牛田「やっぱりおもしろいよね。こういう専門店は大好き。昔も今も品揃えがアメリカっぽくて、いい意味で変わっていない。本当に久しぶりだから、ゆっくり見させてもらいます」

甲斐「オレは2年ぶりくらいかな。いつ来ても珍しいアイテムがあるから楽しいよね。若い頃から、ずっとお世話になっている感じがする」

そんななか甲斐さんは、コンパクトなバッグが気になる様子。オススメのアイテムには手書きにポップが添えられていて、細かい解説が書かれている。こうした配慮もカラファテの魅力のひとつ。

KAZAHANA キャットウォーク ¥12650

こちらは日本を代表するクライマーのひとり、サンチェ鈴木氏のブランド、カザハナのバッグ。背中の高い位置で背負えるポジションや、ハーネスにギアチューブがセットされているなど、クライマー向けのギミックが満載。

甲斐「初めて見たアイテムだね。いろいろと使えそうだけど、特に自転車に乗るときにいいかも。クライミングショップならではの名品だね」

WESTERN MOUNTAINEERING ¥27500

牛田さんが嬉しそうに手にするのは、ウエスタンマウンテニアリングのフラッシュベスト。90年代から変わらないベーシックなデザインと150gを下回る軽量性で、時代を超えて愛され続けているインナーダウンのマスターピース。

牛田「シュラフが有名なメーカーだけど、このベストも超定番。かなり実用性が高いし、今も自社工場でアメリカ製にこだわっているのもいいですね。カラファテらしいセレクトだと思います」

SCARPA シェルパ ¥48400

同じく甲斐さんも、不変的な傑作アイテムをセレクト。こちらは80年以上の歴史を誇る、イタリアの老舗シューズブランド、スカルパの定番モデル。履き込むほど味わいが増す、堅牢なワッサーレザーを使用した一足。

甲斐「こういう昔ながらの登山靴って、もう少ししたら無くなってしまうような気がして、最近また気になっているんだよね。なかでもこれはオレがずっと憧れている一足。こういう靴の中でも1番の名品だと思うよ」

nalgene 1.0 L トライタン(カラファテオリジナル) ¥2106

老舗ショップのカラファテらしい、往年の名作アイテムを次々と掘り出していく2人。牛田さんは、ショップのロゴが入ったナルゲンボトルも気になるとか。

牛田「水筒が好きで40個以上は持っているんですよ。特にナルゲンが多いけど、いろんなショップがロゴ入りを出しているから、土産感覚でつい買っちゃうんですよね。でも、いくつあっても困らないから、これも欲しい(笑)」

まるで若い頃に戻ったかのようにワクワクしながら店内を物色する2 人を接客するのは、名物店長のジャック中根さん。クライミング歴43年を誇る日本クライミングシーンの重鎮であり、最近のボルダリングブームの仕掛け人でもある。

もちろん2人とってもアウトドアシーンの大先輩。甲斐さんも牛田さんも、普段は仕事でアイテムやギアを説明する側の立場になることが多いけど、ここでは質問する側となって楽しそうに話を聞き入っていた。

そんななか、クライマーの手の話になり、見せてもらった中根さんの手の平(真中)に注目。2人の手の平(両サイド)と比べると、指が驚くほど太くなっていることがわかるはず。握力を鍛えるだけでなく、指先で岩や壁を登り続けているうちに発達した筋肉だとか。

カラファテで奥が深いアウトドアトークを満喫した2人が次に向かうのは、目白から少し離れた東長崎にあるセレクトショップ「サンバス」。徒歩で移動すると30分ほどかかるため、この日はタクシーを使用。

次は、2人の昔からの友人が経営する名店へ

12 >
Tags
Masatsugu Kuwabara
作成